相隣関係に関するQA

囲繞地通行権において,自動車の通行ができるような幅員を求めることができますか?
1 囲繞地通行権は通路である以上,少なくとも歩行できる程度の幅員が確保されることは当然であるとして,それを超えて,自動車の通行ができる程度の幅員を確保することまで認められるかということが問題となります。 この点については,現代社会での自動車の普及による袋地所有者の便宜という点と囲繞地所有者の犠牲において認められる通行権であるという点の利害調整が必要となることから,付近の地理情況,相隣地利用者の利害得失,その他諸般の事情を総合的に考慮してケースバイケースで判断されるべきものとされています。 2 裁判例では,自動車の通行ができる程度の幅員の確保について認めた事例もあれば否定した事例もあります。 肯定例としては,大阪高裁平成5年4月27日判決などがあり,袋地の客観的利用状況,他の手段による通行運搬による不便さの程度,通路の従来の利用状況,車両による通行を認めることによる囲繞地所有者の損害の程度,地域環境等を考慮すべきとした上で,本件通路を車両を利用して通行することも許されると判断しています。 否定例としては,東京高裁平成7年3月14日判決などがあり,駐車場として利用するために袋地を購入した所有者による請求について,購入者の主観的な事情によってのみで自動車通行ができる程度の幅員の通路を認めることは出来ないと判断されています。
【法律相談QA】
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