相続の承認・放棄に関するQA

このたび,父が亡くなり,兄弟で集まり,父名義の預金や不動産を分け合う内容の遺産分割協議を行いました。ところで,その後,銀行から連絡があり,父が知り合いの会社の連帯保証をしていることを知らされましたが,とても支払えるような金額ではありませんでした。いまから,相続放棄をしたいのですが,認められるのでしょうか?
遺産分割協議は,被相続人の相続財産を処分するものですから,「相続財産の全部又は一部を処分したとき」に該当し法定単純承認となり,相続放棄することはできないのが原則です。 但し,遺産分割協議も意思表示によってなされるものですから,相続人が被相続人の債務が多額であることを知らなかったなどの錯誤によって無効となることもあります。 遺産分割協議が錯誤によって無効となる場合には,法定単純承認の効果も生じないと考える余地があります。 実際に,お尋ねのような事案で,法定単純承認の効果を否定し,かつ,熟慮期間を銀行から連帯保証についての連絡があった時から起算して,遺産分割協議後の相続放棄を認めることもできるとした裁判例があります(大阪高等裁判所 平成10年2月9日 判タ985号257頁)。
【法律相談QA】 法律相談の時間の目安はどのくらいですか? メールで相談することはできますか? 法律相談の料金はいくらですか? 費用が幾らくらいかかるのか不安です


タイトル
メールアドレス
お名前 (全角)
お問い合わせ内容
個人情報規約 個人情報規約はこちら
(注)このフォームは簡易お問い合せフォームです。一般的,簡単なご相談であればメールでご回答差し上げます(無料)。 「相談フォーム」もご利用ください。