※このQAは一般的な法令やその運用又は判例等の紹介であり、弁護士自身の見解も含まれているものであり、具体的な事案について、当該QAの内容について正確性を保証するものではありません。

※また、QAは不定期・随時に更新しています。


相続人に関するQA

相続人とは何ですか?
どのような人が相続人となりますか?
私の父が亡くなりました。母との間に私を含めた兄弟姉妹が5人いますが、兄弟姉妹で話し合って、母にすべての遺産を相続させてあげたいと思っています。私たち兄弟姉妹が全員相続放棄すれば、母親がすべての遺産を相続することができますか?父の両親や祖父母は既に亡くなっていますが、父には兄弟姉妹や甥姪がたくさんいます。
被相続人Aには実子であるBとCがいました。Aが亡くなる以前に、Bはその子DとEを残して死亡していた場合、相続人は誰になりますか?
前のケースで、BがAの養子であった場合もDとEはAの代襲相続人となりますか?
相続欠格とは何ですか?
相続人の廃除とは何ですか?
遺言によって相続人の廃除の意思を示した場合,誰が家庭裁判所に請求しますか?
相続欠格や相続人の廃除が生じた場合,代襲相続をすることはできますか?
相続人の廃除・廃除の審判の取消に関する事件について,新しい家事事件手続法では,その手続きがどのように規定されていますか?生前廃除や遺言の中に相続人の廃除の記載があった場合(遺言廃除),廃除された当事者に対してはどのような手続保障がされていますか?
【裁判例】 遺言を偽造したとして相続欠格が主張された事例 東京地方裁判所 平成9年2月26日
【裁判例】 遺言書又はこれについてされた訂正が方式を欠くため無効である場合に遺言者の意思を実現させる趣旨で方式を具備させ有効な遺言書又はその訂正としての外形を作出する行為と民法891条5号所定の相続欠格事由 最高裁判所 昭和56年4月3日
【裁判例】  自筆証書遺言の検認申立てをせず、遺言を隠匿したとして相続欠格が主張された事例 東京高等裁判所 昭和45年3月17日
【裁判例】 推定相続人である娘が暴力団員と婚姻し、父母が婚姻に反対なのにその父の名で披露宴の招待状を出すなどした行為と相続人の廃除の可否 東京高等裁判所 平成4年12月11日
【裁判例】 民法892条の「著しい非行」に該当するものとして,推定相続人の廃除が認められた事例 神戸家庭裁判所伊丹支部 平成20年10月17日

相続分に関するQA

相続分とは何ですか?
法定相続分の割合はどのようになっていますか?
相続人間で法定相続分とは異なる割合による遺産分割協議を行うことはできますか?

遺産の範囲に関するQA

遺産分割の対象となる相続財産(遺産)の概要はどのようなものですか?
預貯金も遺産分割の対象となる遺産に含まれますか?
【裁判例】(弁護士江木大輔のブログに移動します)共同相続された投資信託・個人向け国債が当然に分割相続されるかについて判断した事例  最高裁判所平成25年2月25日
私の父が亡くなりましたが,兄が相続財産の中から支出したと言っている葬儀費用に疑問をもっているのですが、遺産分割調停でその旨の調査を求めることができますか?
相続人が数人いる場合に,相続開始から遺産分割までの間に発生した遺産であるアパートの賃料については誰がどのように取得するのでしょうか?
【裁判例】 相続人の一人を受取人とした保険は遺産に含まれるか 最高裁判所 昭和40年2月2日

特別受益に関するQA

特別受益とはなんですか?
特別受益の基本的な計算方法を教えてください
特別受益により,本来の相続分よりも多くの利益を得ていた相続人がいた場合,その分の返還を請求することはできませんか?
特別受益により,本来の相続分よりも多くの利益を得ていた相続人がいた場合,その分の処理はどのようにするのですか?
特別受益において、遺産に加算するは生前贈与の部分のみですか?
相当昔の贈与であっても、特別受益として認められますか?
特別受益を受けた者として、持戻しの対象となるのは誰ですか?
このたび私の祖父が亡くなり、相続が発生しました。私の父は、祖父よりは早くなくなっており、父は自営業の独立に当たって祖父から援助を受けていました。父の代襲相続人である私が祖父からの相続をするにあたって、私の父が祖父から受けた援助が特別受益として考慮されますか?
特定の相続人に対して学資を援助したという場合、特別受益に該当しますか?
特別受益において、持戻しの免除の意思表示とはなんですか?
【裁判例】 歯科医師国家試験に合格するまでに要した学費などの費用を特別受益として認めた事例 東京高等裁判所 平成17年10月27日
【裁判例】 被相続人からの継続的な援助や被相続人が一人株主であった会社からの贈与等が特別受益に該当するか 東京家庭裁判所 平成21年1月30日

寄与分に関するQA

寄与分とはなんですか?
寄与分がある場合、具体的にどのように相続額を計算するのですか?
何もしないでも、寄与分については裁判所の方で判断してくれるのでしょうか?
【裁判例】 相続人以外の者の寄与 東京高等裁判所 平成1年12月28日
【裁判例】 被相続人に対する療養看護等を理由とする寄与分の主張がされた事例 東京高等裁判所 平成21年9月13日

遺留分に関するQA

遺留分とはなんですか?
遺留分を有する権利者は誰ですか?
遺留分の割合はどのようになっていますか?
遺留分はどのように算定しますか?
遺留分侵害額はどのように算定しますか?
遺留分を算定する際の基礎となる相続財産として加える贈与はどのようなものですか?
私の父が亡くなり相続が発生しました。父の遺産は1000万円の預金のみで,相続人である兄と私とで500万円づつ分割しました。しかし,兄は,相当昔になりますが,開業資金として父から3000万円の贈与を受けており,この部分も加えると私の遺留分を侵害しているとも思えるのですが,どのように考えたらよいのでしょうか?
遺留分の算定の基礎となる相続財産に加える遺贈、贈与は、共同相続人に対しなされた贈与に限られますか?
遺留分減殺請求をするためにはどのようにすればよいのですか?裁判を起こす必要がありますか?
遺留分を侵害した者に対して、内容証明で遺留分減殺請求をしましたが無視されましたので、すぐに訴訟提起したいと思いますが、可能ですか?
遺留分減殺請求によって、減殺される(効力を否定される)贈与又は遺贈の順序はありますか?
【裁判例】 「遺留分権利者を害することを知って」なされた贈与か 東京地方裁判所 昭和51年10月22日 
【裁判例】 遺留分減殺請求は、相続人に対する債権者が債権者代位によって行使することができるか 最高裁判所 平成13年11月22日

相続の承認・放棄に関するQA

相続の承認,放棄とは何ですか?
私の父が亡くなり相続が発生しました。父にはめぼしい資産はなく,そのまま放っておいて父の死亡から1年位が経過したところ,父の友人であるという人から「お父さんに貸した金が有るので返済してほしい」と言ってきました。借用書などを見ると父の筆跡に間違いはなく,どうやら,父は生前,その人から借金をしていたようです。私たち相続人にはとても支払える金額ではないのですが,いまから相続放棄することはできないでしょうか?
法定単純承認とは何ですか?
父の相続が発生し,相続放棄するかどうか迷っている期間中に,父にお金を貸したとして自宅に取立てに来た債権者がいました。煩わしいので,キャッシュカードを使ってまだおろせる状態にある父名義の預金から支払ってしまっても,問題ないでしょうか?
このたび,父が亡くなり,兄弟で集まり,父名義の預金や不動産を分け合う内容の遺産分割協議を行いました。ところで,その後,銀行から連絡があり,父が知り合いの会社の連帯保証をしていることを知らされましたが,とても支払えるような金額ではありませんでした。いまから,相続放棄をしたいのですが,認められるのでしょうか?
葬儀費用を相続財産の中から支払った場合には,「相続財産の全部又は一部を処分したとき」として法定単純承認に該当しますか?
限定承認の申述の際の財産目録に,消極財産(債務)を記載しなかった場合,「悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき」(民法921条3号)として法定単純承認に該当することになりますか?
限定承認とは何ですか?どんな場合に限定承認がなされているのですか?
共同相続人の中で相続放棄した者がいるとき又は行方不明者がいるときは,どのようにして限定承認をすることになりますか?
限定承認はどのような流れで進みますか?
家庭裁判所に対して相続放棄や限定承認の申述の申立をした後,受理されるまでの間に,申立を取り下げることができますか?
私は母の保佐人を務めていますが,母の兄弟に相続が発生したところ,うまく言いくるめられて私の同意を得ずに相続の放棄の申述をしてしまい受理されてしまったようです。今から,母が行った相続放棄を取り消すことができますか?
【裁判例】 死亡保険金で相続債務を支払ったことは民法第921条1号の「相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき」(法定単純承認)に該当するか 福岡高等裁判所宮崎支部 平成10年12月22日
【裁判例】 民法915条1項所定の熟慮期間について、相続人が相続財産の全部若しくは1部の存在を認識した時または通常これを認識しうべかりし時から起算するのが相当であるとされる場合最高裁判所 昭和57年4月27日
【裁判例】相続開始の約4か月後になされた限定承認が熟慮期間徒過を理由に無効とされた事例 東京高等裁判所 昭和62年2月26日

遺産分割協議に関するQA

母が亡くなり,相続人であった私と弟との間で遺産分割協議をしました。遺産は母名義の不動産と預貯金がありましたが,弟が不動産を,私が預貯金を相続することとしました。弟が取得する不動産の価値と私が相続した預貯金とでは差がありましたので,弟からは,代償金を支払った貰うという内容でした。しかし,協議が成立後,不動産の時価は私が思っていたよりも高かったことが判明しました。私は,弟からもっと多額の代償金を支払ってもらうべきだと思っているのですが,いまから,遺産分割協議をやり直すことはできますか?
父が亡くなり,兄弟で遺産分割協議をしました。父が残した土地については長兄に全部相続させるということで遺産分割協議をしたのですが,その後,父名義の遺言が発見され,そこには,土地は兄弟で等分に分けなさいということが書かれてありました。父の遺言ですので,いまから,遺産分割協議をやり直すことはできますか?
父が亡くなり,残された母と兄,私の3人で遺産分割協議を行いました。私と母は,兄が母の面倒をきちんとみてくれるということを条件に,兄がすべての遺産を相続する内容で遺産分割協議を行いました。しかし,その後,兄は母の面倒をみてくれず遺産分割協議を解除したいと思っているのですが,可能でしょうか?
遺産分割を禁止する場合がありますか?

不在者・相続財産管理に関するQA

相続人がいない場合,相続財産はどのように処理されるのですか?
相続財産が少ない場合でも相続財産管理人は選任されるのですか?
戸籍上,相続人は存しないが,遺言がある場合には,相続財産管理人は選任されますか?
相続財産管理人は相続財産である建物のために火災保険を締結することができますか?
相続債権者・受遺者に対する請求申出の公告と催告とはなんですか?
相続財産管理人は相続債権者や受遺者に対しどのように弁済しますか?
相続人捜索の公告とはどのようなものですか?

相続税に関するQA

相続税はどのような流れで計算するのですか?
相続税を課税される範囲の遺産はどのようになっていますか?