※設例は、あくまでも公開された裁判例などをもとにした仮定のものであり、登場人物や事件の内容は、実際の事件とは一切関係ありません。
また、実際の相談が必ずこのように進むというわけでもありません。
相談を初めてしようと思っている方などに対して、あくまでも、弁護士がどんなことを尋ねるのかとなどについてイメージとしてお伝えしているものです。
※内容は、不定期・随時に更新しています。
「上杉商店の資産についてですが,先ほど,売掛金があるということでしたね?こんごの入金予定はどんな感じでしょうか?」
「はい,この月末までに800万円,来月末に300万円くらいの入金予定がありますが,その先の入金のめどは立っていません。」
「この月末の800万円の入金が大きいようですが,なにか大きな売掛でもあったのですか?」
「はい,2か月ほど前ですが,取引先の信濃商会さんから少し大きなと取引が入った分の売掛なのです。ずいぶんと喜んだんですが,その後が続かなかったです。」
「信濃商会さんへの売掛金はいくらくらいですか?」
「大体500万円くらいです。」
「信濃商会さんに納めた商品はラヂオ機械さんから仕入れたものですか?」
「そうですね,ラジオ機械さんから仕入れたものが多くを占めています。」
「他の売掛金の状況はどうでしょうか?」
「そうですね,一般客への代引きの入金とか他の卸先への売掛などがあります。」
「売掛金の入金先の口座はどうなっていますか?」
「メインバンクの五菱銀行です。」
「売掛金以外に会社の資産はなにかありますか?」
「在庫があるにはあります」
「在庫というのは,パソコンの基盤などの部品ですか?」
「そうですね,そういったPC関連の部品が主です。」
「在庫はどこに保管されているのですか?」
「会社内に積まれています。」
「どれくらいの量があるのですか?」
「いや,それほどの量はないです。」
「在庫の価値としてはどれくらいありますかね?」
「うーん,それは難しいですね。興味のない人にとってはただのゴミにしか過ぎないでしょうからね。ただ,我々のような業者がまとまって買い取る分にはそこそこの値が付くとは思うんですが・・・。」
「ところで,会社が入っているビルは賃貸ですか?」
「そうです。」
「賃料は幾らですか?」
「月額で50万円ほどです。昔からの知り合いの家主さんでしてね。」
「賃料の滞納はありますか?」
「いえ,それはありません。」